オーケストラ音楽家の耳栓使用状況 (第19号)

■「耳栓ブログ|ae The Blog」の高祖です。こんばんわ!

ここのところ大雨が九州の北部を中心に
起きているようで、大変そうですが
みなさんどうお過ごしでしょうか?

■阿蘇というと

私の出身である福岡に割合近く
私も阿蘇自体が好きで
とくに今回被災されているところから
ほど近い白川水源はよく行きました。

近隣にお住まいの方が
早く安心して生活できるよう
願ってます。

■さて、本論ですが

先日から
Factors affecting the use of hearing protectors among classical music players
という論文(詳細は、Noise & Health(2005) v7(26),p21-29です)を取り上げ
お話させていただいていますが、

本日は、私にとっていちばん興味がある
「オーケストラ音楽家の耳栓使用状況」
についてお話していきます。

■本日はじめて

私の書いているブログ記事をお読みの方も
いらっしゃると思いますので
少しだけ注釈をいれておきますと・・

こちらの論文の調査対象は
フィンランドのオーケストラに属する音楽家で
日本の音楽家の場合とは
状況が若干異なる可能性があります。

■それでは、調査結果ですが

下記のとおりです。
耳栓ブログ|オーケストラ 耳栓 使用
ざっとグラフを見てみると、ひとりでリハーサルを行うときは
あまり耳栓を使用しない傾向がありそうです。

オーケストラのリハーサルや
本番の時では、若干耳栓の使用が増える傾向があるようです。

■もうすこし細かいところを見ると

オーケストラのリハーサルの時に比べて
本番のほうが耳栓の使用が
落ちるということがわかります。

■やはり、本番は

しっかりと音を聞きながら
演奏を行いたいということの
現れなのでしょうか。

■ただ、全体を通じて言えることは

耳栓を使用していない人のほうが
多いということです。

■また、別のグラフになりますが
耳栓ブログ|オーケストラ 耳栓 使用 症状
こちらでは、耳に症状がある方が
より耳栓を使用している人が多いこともわかります。

■ただ、先日お話していた、
「耳が痛い」という人が43%いたり
31%が何らか難聴の症状がある
ということなどとあわせて考えると
いかに、本当は耳を守るべき状況であっても
使用されていない事がわかります。

■理想をいうと、

症状が現れる前に、耳を守らないと
取り返しがつかなくなる場合もあります。
症状がなくても、危険にさらされているのであれば
前もって守るほうが当然よいです。

■本日は

「オーケストラ音楽家の耳栓使用状況」
についてお話してきました。
その中で、2つの重要なことがわかりました。
(1)耳を守るべき状況にもかかわらず、耳を守れていない
(2)症状が出てからはじめて、耳栓での対策をはじめる傾向が強い(対処が遅い)

将来的には、これらの状況を改善されていくよう
何らか働きかけることができればと
考えています。

それでは、本日は、ここまでになります。
次回またよろしくお願いします。


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