耳栓して寝るときのアラーム音(第37号)

■おはようございます。「耳栓ブログ|ae The Blog」の高祖です。

久しぶりの朝の投稿になります。
本日は、ビジネス関連の勉強会に参加するため
出かける前に、なんとか書きあげようとおもって
今、文章を書いているところです。
・・・ちなみに、日の出前で、あたりは真っ暗です!

■本日も、「耳栓」のことを

インターネットでいろいろと調べていたのですが
次のような疑問を見かけました・・

「耳せんをして寝る場合 どうやって起きますか?
ケータイのアラームで起きれますか?」

本日は、「耳栓して寝るときのアラーム音」についてです。

■この質問については、

「耳栓の製品による」とお答えできると思います。

そこで、ある大手耳栓メーカーのスポンジ状耳栓の遮音性能を調べてみると
下記のようです。

スポンジ状耳栓
周波数(Hz)       125 250 500 1000 2000 4000 8000
遮音性能(dB)      34.4 39.9 41.7 40.7 37.5 43.7 47.2

目安として、10dBの減衰することで、
知覚的には約半分ぐらいの大きさに聞こえるといわれています。

こちらは、このメーカーが取り扱っている製品のなかでも
比較的遮音性が高い製品のようですが、
それでもこのメーカーの他の製品も上記と同様な遮音性能のようです。

■100円ショップとかで、取り扱われている耳栓の場合

物によると、上記のような遮音性能の数値が
記載されているので
比較してみると面白いかもしれません。

■それでは、当サイトで取り扱っている製品 MusicSafe Pro

ですが、遮音性能は下記の通りです。製品の詳細についてはこちら・・・

周波数(Hz)       125 250 500 1000 2000 4000 8000
フィルター(ゴールド) 18.8 15.6 16.0 18.5 27.7 23.9 22.0
フィルター(シルバー) 14.8 15.0 15.7 18.7 26.6 24.4 18.9
フィルター(白)    10.2 11.2 14.3 17.9 24.0 23.4 18.0

MusicSafe Proの場合、フィルターがプラグ状になっていて
それを差し替え、色違いのプラグを差し込むと、
異なった遮音度へと調整できます。

耳栓ブログ|耳栓フィルタープラグ

■言葉の聴き取りとかで、特に重要な音の高さである

1000 ~2000Hzの遮音度を
大手耳栓メーカーのスポンジ状耳栓と
MusicSafe Proで比較すると、次のようになります。

1000Hzで約20dBの差 (スポンジ>MusicSafe Pro)
2000Hzで約10dBの差 (スポンジ>MusicSafe Pro)

上記でも、申し上げた通り
10dBの減衰すると、
知覚的には約半分ぐらいの大きさに
聞こえるということで考えると

MusicSafe Proのほうが約2~4倍くらい(ざっくりですが・・・)
大きく人の声が聞こえるということになります。

■本題であった、アラームですが

これは、みなさんもご存じのように携帯のアラームも
多種多様にありますし、
また、音楽になっている場合は
音の高さも変化していて、音の高さでいうと
かなり複雑な状況と言えると思いかす。

ただ、私の推測で、間違っているかもしれませんが
健聴者にとって、一番聴き取りやすい音ということとなると
やっぱり、音声とかと同じような音の高さになるんじゃないかと思います。

なので、上記の比較で粗方おわかりになるかもしれません。

■余談になりますが、

補聴器の場合ですが、やっぱりアラーム音がついてます。

こちらは、残念ながら、目覚まし目的の音ではなく
電池が切れてしまいそうになった時の警告、

製品によると、ボタンを押すと、
周りの状況に応じて、音の高さに対する増幅度の調整が
変えれるように設定できますが
その設定を変えるときの音
としてのアラーム音となります。

■おわかりかもしれませんが

補聴器を使用している難聴の方にとって
聴き取りにくい音の高さ(周波数)が異なります
ですので、上記の補聴器アラーム音は、
設定出来るようになっているものが多いです。

■例えば、1000Hzが聴き取りにくい人であれば

アラーム音を4000Hzに設定するなど・・・
大きさも変えれる場合が多いです。

・・・

ちょっと話が段々それていってましたね・・
すみません。

■ということで、

本日は、「耳栓して寝るときのアラーム音」
についてお話しました。
ちょっとそれて、補聴器のアラーム音についても話してしまいました。

耳栓を安眠するために
使用している方が多くいると思います。
中には、耳栓をしてぐっすり寝れるようになったけど
次の日、目覚ましで、起きれるか心配という方も
いらっしゃるかもしれません。

是非参考にされてください。

■一つだけ、注意点があるので

申し上げておくと
結局のところ、
上記のような数値で分かることは限られている
ということです。

人間の知覚は、計測器による計測と大きく異なります
また、相手となる音の性質(音の高さ、時間変化、パターンなど)も
多種多様になります

(・・・・想像してみてください。
すべてのアラーム音が1000Hzだったとしたら
どれだけ退屈な音環境になるでしょうか?)。

■ですので、みなさんの環境で

いろいろと試してみて、
一番よいと感じられるものが
最終的に一番よいのだと思います。

理屈の問題ではないと思ってます。
よい耳栓に、巡り合えるとよいですね!

■それでは、外は日の出のようです!

段々と明るくなってきました。
日の出は、やっぱりいいですね。
いつ見ても・・・

それでは、また次回まで・・・・


耳の状態による本当の怖さとは・・耳栓必要?(第31号)

■おはようございます。「耳栓ブログ|ae The Blog」を運営している高祖です。

昨日、部屋を掃除していると
こんなものが「発見」されました。

耳栓ブログ|新聞記事_西日本新聞

10年程前の西日本新聞の記事です。
ちょっと、こっぱずかしいところは多々ありますが・・・
それと、今より痩せてますね・・・

■あらためてこの記事を読んでいると・・

この頃の私はどうだったんだろう・・と
思わず、アンジェラ・アキさんの曲で
「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」ってありますけど・・
あの曲を思い出し・・・これですね。


「YouTube:ファイル:アンジェラ・アキ Angela Aki 手紙 ~拝啓 十五の君へ~ (歌詞 Lyrics)より」

■なんだか、感慨深くなっていました。

でも、このころ、も今も、周りの環境は変わったとは思いますが
「志」は、変わってないんだなぁと気付かされます。

よく友人から「頑固者」扱いされますが・・
やっぱりそうなんでしょうね。

みなさんはどうですか?

■それでは、本題に入らさせていただきます・・

本日は、「耳の状態による本当の怖さとは・・耳栓必要?」
について、お話をさせていただきます。

「耳が悪くなる=よくない」

と多くの人が、思われていると思いますが
「どのように悪いか」、「どのように悪影響があるか」
について、具体的に想像がつかないことが
多くありませんか?

■そう思ったので、すこし情報を探してみました。

American Academy of Audiology(アメリカの聴覚障害に関する最大の学会)
のサイトで興味深い情報をみつけました。(英文になりますが、詳しくは、こちら・・・「Consequences of Untreated Hearing Loss」の部分です)。

■その情報によると

高齢者で難聴になった場合、音や人の声が聞こえないことで、
鬱の状態になってしまう割合が高いそうです。

上記サイトで紹介されている情報を、簡単に日本語訳して、まとめますと

【 質問① 】前年に、2週間以上、さみしい感情や鬱の状態が続いたか?
補聴器装用者(難聴になり、補聴器装用により、音、声が聞こえる人) 22%
補聴器を装用していない人(難聴になり、音、声が聞こえない人) 30%

【 質問② 】理由もなく、短気になることがありますか?
補聴器装用者 14%(特に、聴力障害の度合いが大きい場合、14%)
補聴器を装用していない人 23%(特に、聴力障害の度合いが大きい場合、36%)

【 質問③ 】社会的な活動に参加していますか?
補聴器装用者 42%
補聴器を装用していない人 32%

■このサイトの情報によると

かなりの人数、しかもその人の家族までも、調査した結果だそうなので
上記の数字もかなり正確と言えます。

「人」という字は、人と人が支えあっていることを表している

とよく言われますが、
「人と人が支えあっている」実感は、
自由に、話ができたり、周りの音を楽しんだり・・・
そのようなことから来ているのかもしれません。

■本当に、耳が聞こえないことで、生活がどのように変わるか・・・

なかなか想像がつかないものです。
また、耳を守る上で、どのような方法をとるかは、
それぞれの状況しだい。

ただ、「耳を大切にする」必要はあるようです。

当サイトのオススメはこちら・・
MusicSafe Proの詳細

■本日は、「耳の状態による本当の怖さとは・・耳栓必要?」

について、お話をしてきました。

また、おもしろそうな情報があれば、
投稿いたしますので、ご期待ください!

それでは・・・10月に入って
朝晩、冷えてきましたので
お体にお気をつけて・・・

次回まで・・・


耳穴での耳栓の感触②(ポリウレタン耳栓の危険性)(第27号)

■おはようございます。「耳栓ブログ|ae The Blog」を運営している高祖です。

8月も、残り1週間くらいになって来ましたね。
はやいもんです。
ロンドン・オリンピックまでまだまだと思っていたら
それも終わり、夏の甲子園も終わり・・・
いやー大事に残りの夏を満喫しましょう。

■本日は、
「耳穴での耳栓の感触②(ポリウレタン耳栓の危険性)」について
お話して行こうと思います。

本日も先日、使用した図を利用して説明させて頂きます。
こちらですね。

耳栓ブログ|拡大の部分(上記表上での) を押すと、表が拡大されて見ることができます。

■こちらの図にも記載している通り

イヤフォン用耳栓、遮音用耳栓の場合は、
想定している配置箇所が異なります。
もうすこし詳しくいうと
「スポンジ状ポリウレタン耳栓(100円ショップでよく見かける)」、「シリコン耳栓」、「補聴器用耳栓」
で、同じ「耳栓」であるとはいえ、耳穴内での耳栓の配置が
異なってきます。

■なぜそのようなことが起こるかというと
それぞれの耳栓で、期待されている機能と形状が異なっているからです。
それぞれの「使用目的」を考えて見ましょう。

(1)「スポンジ状ポリウレタン耳栓」 遮音するため
(2)「シリコン耳栓」 遮音するため
(3)「補聴器用耳栓」 スピーカー部を鼓膜近くに配置するため、遮音するため

■これにより、(1)、(2)は
特には、鼓膜の近くでなくても良いことがわかります。
つまり、音を遮蔽できればどこでも良いということになります。

(3)の場合は、ちょっと状況が違って
音が聞き取りにくい難聴の方に大きな音を伝えたい
という要素が最も重要な要素となります。
そのため、耳栓先端部分(スピーカー部分からつながっていて音が出る部分がある)
をできるだけ鼓膜の近くに配置しなければいけないことがわかります。

■さらに、(1)、(2)について構造的な比較すると
(1)「スポンジ状ポリウレタン耳栓」
筒型、そのままで耳穴には入らないため、挿入時は先端部分を押しつぶし、挿入。
押しつぶされているため、かなり耳の奥まで挿入される。
場合によっては鼓膜に接触することもある。

(2)「シリコン耳栓」
傘付き、そのまま耳穴に入り、一定の深さまで挿入されるとそれ以上奥へ入らない構造。

■私も色々なところで
「ポリウレタン耳栓」と「シリコン耳栓」の比較を紹介してきました。
特に、ポリウレタン耳栓が挿入時に、鼓膜に接触するので危険です
という話をしてきました。取りまとめた図はこちらになります。

■私自身も、ポリウレタン耳栓を耳穴に差し込む際に
先端部分を鼓膜にぶつけたことが何度かあります。

通常耳栓に使用されているポリウレタン素材は、
柔らかい素材ですので、接触するとすぐに鼓膜が・・・・
ということは、私の場合はありませんでしたが
いやな感覚がするものです。

■そのように考えていくと

ポリウレタン耳栓自体の
耳栓内での配置の仕方が難しい
ということもお分かりになるかと思います。

■つまり、ポリウレタン耳栓を挿入する際は、

「特に、どこまで入れたら良いかわからなく、そのガイドもない状態で
鼓膜に接触することなく、また耳栓が外れてしまわない程度に深く
勘をたよりに差し込む必要がある」ということになります。

■また、差し込んでいる深さにより、

挿入後に膨らんでくるポリウレタン素材の感じがかなり変わってきます。
アタリが強すぎると、耳穴が疲れてしまいますし
ちょうどよいアタリと思っていても、耳栓が抜けやすい状態だったり・・

個人的には、やはり・・・

■もちろん、求めている遮音性能だとか、

そのほかの要件もあるかと思いますので、
重要視する要件が何か見極めた上での判断が
一番重要かと思います。

■本日は、
「耳穴での耳栓の感触②(ポリウレタン耳栓の危険性)」について
お話してきました。色々と説明をしてきて、だいぶ伝えたいことが
伝えられたかなと思いましたが・・・どうでしょう?

耳栓ブログ|ae The Blog」では、
以前よりシリコン耳栓「MusicSafe Pro」
をおすすめしています。

こちらも、耳栓を挿入するときに
ある一定の深さまで来ると
それ以上は差し込めない構造になっています。

詳しくお知りになりたい方はこちらへどうぞ

それでは、次回も「耳穴での耳栓の感触」の続きをお話させていただくこととします。
次回まで!


耳穴での耳栓の感触①(差し込みやすさ)  (第26号)

■おはようございます。「耳栓ブログ|ae The Blog」を運営している高祖です。
お盆も終わり、とうとう夏も終わりに向かっています。
みなさんいかがお過ごしですか?

私は、昨日は、久しぶりに解析ソフトといって
3D cadで製品を設計をした後に、力を加えると
どのように変形するかなどシミュレーションできるソフトの
講習会に行って来ました。

数年前にも同じような講習会に通っていましたが
なかなか楽しいものです。
正直、実践では、いろいろな理由で
使い切れていないので、なんとかうまく使いながら設計できたらと思います・・

■本日は、

「耳穴での耳栓の感触①(差し込みやすさ)」についてお話して行こうと思います。
このことは、今まで少しお話してきている
なぜスポンジ状のポリウレタン耳栓が扱いにくいかなど
に大きく関わっているので一つ一つお話して行こうと思います。

耳栓ブログ|拡大の部分(上記表上での) を押すと、表が拡大されて見ることができます。

■以前にも、お話したと思いますが

前職の補聴器メーカーでは、耳栓(補聴器用)の試作、量産を担当してました。
いろいろと頭で、ああだこうだと考えては、
その設計を3D cadで行なって、3Dプリンターで型をつくり
その型にシリコンを流して試作、さらに評価
それから、もう一度ああだこうだ考えて・・・と作業を進めてました。

■このような作業を進めて

色々な形の耳栓を試していると
たくさんの発見があります。
「見た目では、ここはこうなるべきだから
形状はこうだろう・・・」と思って
作ってみたら、とんでもなくつけ心地が悪かったり
ちょっとした事で、ためしてみたら
案外使える構造だったり・・・

もともと、実験大好きな私にとっては
楽しい作業で、どんどんのめり込く感じですか・・
ハマッテしまいます。

■そのような「耳穴での耳栓の感触」について
大変良くまとめている記事があります。

Chester Pirzanskiさんの
「Earmold Retention Issues: Why Does This Earmold Keep Falling Out?」
という記事です。

タイトルを日本語訳すると
「イヤモールド(補聴器用耳栓)の耳穴内保持について:
なぜ、このイヤモールドはすぐに落ちてしまうのか?」となります。

■この記事は、補聴器、難聴などに関しての情報を伝えている

Hearing Reviewというオンライン情報誌(アメリカ)に掲載されているものです。

この記事には、いろいろな面白い情報が書かれているのですが
特に、「補聴器用耳栓が、耳穴に装着されている時
具体的にどの箇所が、どのような感触に貢献しているか」
をうまく示している図(記事のFigure1ですね)があるのですが
ほんとうによくできています。

■こちらのFigure1を、

日本語訳を行い
分かりやすいように、向きをかえたりして編集したものが
今回の投稿のはじめに記載している図になります。

■ちょっと私の編集した図を説明しますと・・

まず、これは「右耳の場合」です。
緑っぽい色ので描かれているのが
右耳の形です。
左が鼓膜側、右が耳の外側になります。
オレンジ色の部分が、補聴器用耳栓が挿入されている箇所になります。

■オレンジ色の補聴器用耳栓部分のそれぞれの箇所に

説明書きが入っています。
先端部分には、「差し込みやすさ」と書かれています。
私も、このことについては、同感です。

■試作を行なっている中で、私もかなり研究しましたが

先端部分が柔らかいと、耳穴に耳栓を差し込む際に
くにゃくにゃに曲がってしまい
本来配置されるべき箇所に耳栓をガイドすることが
かなり難しくなってしまいます。

■ただ、先端部分が硬すぎると
これはこれで問題が出てきます。

耳栓を耳穴に差し込む際、
耳穴の形、差し込み方などにもよりますが
先端部分が、耳穴の壁にこすれながら挿入されていったりします。

ですので、硬すぎれば、とうぜん耳穴の壁をひっかくことになりますし
先端の形や角度によっては、ひっかきやすことになります。
ここで、設計者の人の腕の見せ所となります。

■ちなみに、補聴器用耳栓の場合

先端部分にスピーカー用の穴が開いていますが
その穴に耳栓差込時に、耳垢をかき集めないという
工夫も必要となります・・・余談ですが。

■みなさんも、一度100円ショップとかで手に入るスポンジ状の耳栓で

「差し込みやすさ」に注意して、
いろいろと試してみると面白いかもしれません。
耳栓を普段使うとき、結構無意識に使っていることが
多いと思いますので、発見があるかもしれません!

■本日は「耳穴での耳栓の感触①(差し込みやすさ)」
についてお話をしました。

本日取り上げた図については
さらにいろいろお話したいので、
次回も同じ図を使って他のお話をさせて頂きます。

■「耳栓ブログ|ae The Blog」では、最近、飛行機用耳栓「FlyFit」の販売を開始しました。興味のあるかたはこちらへどうぞ。

ちなみに、「FlyFit」の先端部分は、硬さと柔らかさが良いバランスになっていて
補聴器用耳栓に比べ(上記の図の耳栓の配置にくらべ)、浅い配置(鼓膜から遠い位置)
になっています。差し込みは、ちょうどよいくらいです。

それでは、次回まで!


オーケストラ音楽家の耳栓使用状況 (第19号)

■「耳栓ブログ|ae The Blog」の高祖です。こんばんわ!

ここのところ大雨が九州の北部を中心に
起きているようで、大変そうですが
みなさんどうお過ごしでしょうか?

■阿蘇というと

私の出身である福岡に割合近く
私も阿蘇自体が好きで
とくに今回被災されているところから
ほど近い白川水源はよく行きました。

近隣にお住まいの方が
早く安心して生活できるよう
願ってます。

■さて、本論ですが

先日から
Factors affecting the use of hearing protectors among classical music players
という論文(詳細は、Noise & Health(2005) v7(26),p21-29です)を取り上げ
お話させていただいていますが、

本日は、私にとっていちばん興味がある
「オーケストラ音楽家の耳栓使用状況」
についてお話していきます。

■本日はじめて

私の書いているブログ記事をお読みの方も
いらっしゃると思いますので
少しだけ注釈をいれておきますと・・

こちらの論文の調査対象は
フィンランドのオーケストラに属する音楽家で
日本の音楽家の場合とは
状況が若干異なる可能性があります。

■それでは、調査結果ですが

下記のとおりです。
耳栓ブログ|オーケストラ 耳栓 使用
ざっとグラフを見てみると、ひとりでリハーサルを行うときは
あまり耳栓を使用しない傾向がありそうです。

オーケストラのリハーサルや
本番の時では、若干耳栓の使用が増える傾向があるようです。

■もうすこし細かいところを見ると

オーケストラのリハーサルの時に比べて
本番のほうが耳栓の使用が
落ちるということがわかります。

■やはり、本番は

しっかりと音を聞きながら
演奏を行いたいということの
現れなのでしょうか。

■ただ、全体を通じて言えることは

耳栓を使用していない人のほうが
多いということです。

■また、別のグラフになりますが
耳栓ブログ|オーケストラ 耳栓 使用 症状
こちらでは、耳に症状がある方が
より耳栓を使用している人が多いこともわかります。

■ただ、先日お話していた、
「耳が痛い」という人が43%いたり
31%が何らか難聴の症状がある
ということなどとあわせて考えると
いかに、本当は耳を守るべき状況であっても
使用されていない事がわかります。

■理想をいうと、

症状が現れる前に、耳を守らないと
取り返しがつかなくなる場合もあります。
症状がなくても、危険にさらされているのであれば
前もって守るほうが当然よいです。

■本日は

「オーケストラ音楽家の耳栓使用状況」
についてお話してきました。
その中で、2つの重要なことがわかりました。
(1)耳を守るべき状況にもかかわらず、耳を守れていない
(2)症状が出てからはじめて、耳栓での対策をはじめる傾向が強い(対処が遅い)

将来的には、これらの状況を改善されていくよう
何らか働きかけることができればと
考えています。

それでは、本日は、ここまでになります。
次回またよろしくお願いします。