難聴予防薬の効果確認方法について(第52号)

 

耳栓の情報ブログ「ae The Blog」・・・・旧「音問題研究所」(こちらに移転しました)。

■こんにちは。 「耳栓ブログ|ae The Blog」を運営している高祖です。
ブログの更新は、久しぶりになります。
1月は、色々な書類の作成
展示会への出展などで
なかなか投稿できずになってしまいました。

■2月に入り、心機一転ということで
耳栓に関する新しい情報など発信していきます。

本日取り上げる記事は
ScienceDailyに取り上げられていた記事で
「Hearing-Loss-Prevention Drugs Closer to Reality Thanks to New Test」
という記事です。詳細は下記。
http://www.sciencedaily.com/releases/2013/01/130117133358.htm

■簡単に要約すると

フロリダ大学の研究者が難聴予防の薬の効果を
動物でなく、人を対象に、安全に行う方法を
確立したということのようです。

■記事によると、色々といままでに

難聴予防の薬が試作品として作られており
動物では効果が確認されていたようですが、
人を対象には、方法が確立していなかったようです。

■人に対しての薬の効果の確認を行うこととなると

一時的に大きな音を聞かせ、聴力喪失を起こさせながら
薬が聞いているか、効いていないか確認できることが要求されるため
薬が効いていない場合でも、実験参加後に数時間で聴力が元に戻らないと
安全でないということになります。
戻らなかったら・・問題ですね。

そのあたりで、この研究者のかたの貢献度が高いということになります。

■試験方法ができたということで、

これから、色々な薬の効果を確認していくということですので
難聴を起こりにくくする薬もいろいろと考えられていくんでしょうね。
日常的に大きな音にさらされて仕事をされている方にとっては朗報となりますね。

■ちなみに、フロリダ大学には、個人的に愛着があります。
フロリダ大学のある街 Gainesville に10年くらい前に住んでいました。
懐かしい・・・いいところですよ!!
沼に普通に野生ワニがいたりします・・・・

■本日は、フロリダ大学の研究者が難聴予防の薬の効果の確認方法を
見つけたという話をしました。

当サイトでは、難聴予防薬とはいきませんが、
難聴予防に役立つ耳栓を取り揃えています。
代表的なものは、ライブ、音楽用耳栓MusicSafe Proになります。
ご興味がある方は、ぜひご覧下さい。

それでは次回まで。


耳栓ブログ|中小工場での聴力低下について(第51号)

 

■こんにちは。「耳栓ブログ|ae The Blog」を運営しております高祖です。
クリスマスも終わり、今年もあと残すところ
わずかとなりました。
お元気ですか?

■本日は、「中小工場での聴力低下について」
お話しようかと思います。

先日、いろいろな文章を読みあさっていると
「プレス作業を有する小規模事業所における
騒音と労働者の聴力低下の実態」
(産業衛生学雑誌,2005;47:224-231)
という論文を見つけました

工場用耳栓の説明文でより詳しく書いています・・;こちら

■こちらの研究では、大阪にある中小の
プレス工場での聴覚障害や対策について
調査しています。
その中で、個人的に衝撃的だったのが
聴力に問題があった人は

9年以下の勤続でも40%以上
20年以上であれば80%以上

という事実です。

■20年勤続ということで言うと

高校を卒業して、プレス工場で働き始めたとして
38才くらいで80%が聴力障害になっているということになります。

私は今42才ですので、私より後輩にあたる人たちでも
既に問題を抱えているかもしれないということになります。

■プレスという訳ではありませんが、

私の知っている人で、金型の加工を行っている人がいます。
彼の場合、親の代から金型加工の工場を行っているそうで
若い時から工場の周りで育ったそうです。
彼の話によると、若い頃は色々と音が聞こえていたそうですが
20才くらいになった頃から・・・そういえば音が聞こえない・・・
というふうになってしまったようです。

■現在は、おそらく・・・50才くらいの年齢ですが
携帯の着信音は「パチパチ・・・」といったような音で
聞こえているようです。
ほとんど気づけないので、
バイブレーターにいつもしているとのこと・・

■耳が悪くなってしまうと、楽しいはずの生活も

結構大変になってしまいます。
特に、大きな音にさらされている環境で
お仕事されている方、
大きな音がしている作業場のよこにある
事務所で仕事をされている方も

しっかりと現状の把握から
行いましょう。

■本日は、「中小工場での聴力低下について」
お話をいたしました。

当サイトでは、MusicSafe Proという
「聞きたい音の音域はとうし、耳障りな音域の音は
遮蔽できるように作られている製品を取り扱っています。

こちらは、簡単なプラグ交換により
音の通過度合いを調整できるため
装置の音、異音、上司、同僚との話し声など
聞きたい音があるような状況で
使いやすい耳栓です。

耳栓(工場用)詳細をお知りになりたい方はこちら・・

それでは、次回まで・・


耳栓の性能評価・・遮音の数値偏重で大丈夫??(第50号)

■おはようございます。

耳栓ブログ|ae The Blog」を運営している高祖です。

本日は、「耳栓の性能評価・・遮音の数値偏重で大丈夫??」
についてお話をさせていただこうと思います。

■Peretti Aら(2010)イタリア人の研究者が
遮音の数値だけに偏重する傾向を
問題視しているようです。

「Adequacy of personal hearing protection devices」
G Ital Med Lav Ergon. 2010 Oct-Dec;32(4 Suppl):267-70.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/21438278
(以下原文のまま引用します。概要のみ。)
「・・・
At present, attenuation values reported on the hearing protection device (HPD) label are strongly overestimated due to an evaluation method inappropriate for the environments in which they have to be used: the workplaces・・・(中略)・・・ attenuation values differ from subject to subject. Especially when exposure levels are high or hearing loss is worsening, it could thus be necessary to evaluate the attenuation provided by the hearing protector on each worker. ・・・」

■この文章を私なりに要約すると次のようになります・・

現在、耳の保護具による遮音の数値が、実際の使用状況を考慮してみると、
過大評価されている・・

使用者によって遮音性能は変わってしまう。
特に、騒音の大きさが大きい場合、聴覚障害がすすんでいる場合
それぞれの使用者が耳栓を装用した状態で、遮音性能を評価することが必要である

となります。

■英語の記事ですので、

もし、詳細の日本語訳をお知りになりたい方は
こちらで翻訳されることをオススメします(http://honyaku.yahoo.co.jp/url/
(なお、翻訳ソフトの誤訳などには責任は持てませんのであらかじめご了承ください)

■上記の論文は、概要(本文イタリア語のため)だけを読んだだけですので

具体的にどのように、「使用者によって遮音性能は変わってしまう」
かは、はっきりとわかりませんが
言わんとしていることは、
「遮音の数値だけに偏重しても、
耳栓など耳の保護具の性能はわかりませんよ」
ということではないでしょうか。

■確かに、補聴器の性能を評価するとき

実耳測定といって、
補聴器を耳穴に入れた状態で
測定して、効果を評価したりします。
また、厳密に言うと、装着がしっかりとなされているかにより
評価も変わってくることがあります。
補聴器の場合、耳穴にしっかりとフィットしているかにより
音漏れ、補聴器出力音が低下など、現実的な問題があるんです。

■実際に、使用状態に近い状態での評価が

耳栓」業界でも進むといいですね・・
使用者にとっての本当の効果を考えると
当たり前なんですが・・・

■本日は

耳栓の性能評価・・遮音の数値偏重で大丈夫??」
についてお話しました。

私どもの取り扱い製品である、遮音調整できる
「機能性耳栓」MusicSafe Proについて
お知りになりたい方はこちら・・・

私も、しっかりと使用者目線で評価できるよう体制を
整えていく予定ですので、よろしくお願いします。

それでは次回まで・・


音楽好きな人であればある程(ライブ時の耳栓有効性)・・・(第49号)

 

音楽好きな人であればある程
(ライブ時の耳栓有効性)

■おはようございます。

耳栓ブログ|ae The Blog」を運営している高祖です。

先日、商品をご購入いただいた方から
お問い合わせのメールをいただきました。
その文面を、読みながら「気づき」がありました。

「音楽好きな人(音にこだわりがある人)であればある程、
音にさらされる機会が多く、
耳にとって危険な状況も多くなる・・・」

ということです。

■このお客様の場合、

ライブに行ったあとから、耳の調子があまりよくなく
でも、早めに病院などにかかられて、回復したそうです。
音楽が好きだから、ライブに行きたい
ただ、再発が気になるということで、
商品を購入されたようです。

■私も音に関する開発エンジニアとして
色々な音をよく機会がありますが

特に、前職である補聴器メーカーにいた時は
補聴器自体、小さな音を大きな音にする機械ですので
不用意に、製品のスイッチを入れて、
耳に大きすぎる音が入ってしまい、耳が痛くなる・・・
ということも多くありました。

■「音楽好きな人(音にこだわりがある人)あればある程、

音にさらされる機会が多く、
耳にとって危険な状況も多くなる・・・」

実感しています。

本当に大好きな音楽・・ずっと楽しめるように
耳をお大事にされてください。

下記のサイトは参考になるかもしれないのでご覧になられてください。
http://kenko100.jp/kenko/2011/09/01/2011090145

■ライブの時に耳の状態がどうしても気になる・・・
という方は

当店で扱っている商品 MusicSafe Proライブ用耳栓
念のために、完全に遮音できる100円ショップのスポンジ耳栓の両方を
ライブにご持参いただいて、
状況を見ながら使われると安心かもしれません。

ライブの音は、ライブ用耳栓MusicSafe Proのほうが

よく聞こえるかもしれませんが
耳を守るうえでは、完全に遮音するような耳栓のほうが
よいかもしれません(音楽はあまり聞こえないかもしれませんが・・・)

本当にスピーカーの位置、音楽の種類、曲によっても
かなり状況が変わってくることが予測できます。

■本日は、

「音楽好きな人(音にこだわりがある人)であればある程、
音にさらされる機会が多く、
耳にとって危険な状況も多くなる・・・」
について書きました。

それでは、次回まで。


工場で耳の調子がいいと思っていても・・・(第48号)

■こんばんは。
耳栓ブログ|ae The Blog」を運営している高祖です。

本日は、「工場での耳の調子がいいと思っていても・・・」
について、お話をさせていただきます。

■工場で作業をされている方にとって

大きな音を日常的に聞いていると
だんだんと気にならなくなったり
大丈夫なんじゃ・・
とついつい思いがちです。

■実際に、
工場作業現場で働いているかたが、
自分では耳の調子がいいと思っていても、
実際には悪くなっているというケースがあるようです。

ミシガン大学の研究者の研究で明らかにされたようです。
http://www.nursing.umich.edu/about-our-school/news-portal/201206/2360

(以下原文のまま引用します)
「・・・Of 2,691 automobile factory workers surveyed for the study, 76% reported their hearing ability as excellent or good. However, researchers determined that 42% of the noise-exposed workers actually had hearing loss, indicating that self-reported hearing loss was poorly related to the results of audiometry・・・」

■この文章を私なりに要約すると次のようになります・・・

2,691人の自動車産業の作業員のなか、76%が自分の耳の聞こえは
とてもよいか、よいと報告した。

しかしながら、実際には43%が難聴であると診断され
聴力検査の結果とご自身の耳の聞こえの認識には
大きな開きがあった・・・

■英語の記事ですので、

もし、詳細の日本語訳をお知りになりたい方は
こちらで翻訳されることをオススメします
http://honyaku.yahoo.co.jp/url/
(なお、翻訳ソフトの誤訳などには責任は持てませんのであらかじめご了承ください)

■耳の調子が悪くなる前からの
対策が必要なようですね。

私どもの取り扱い製品である
機能性耳栓」MusicSafe Pro・・
詳しくは、こちら・・・

ライブ用ですが、工場現場に応用できます。
簡単にプラグで調整できるため、
微妙な音の聞き取りが変わり、装置の操作、電話、人の声が
聞き取りやすいのが特徴です。

■本日は

「工場での耳の調子がいいと思っていても・・・」
についてお話ししました。

それでは、次回まで・・